ルチェンテ 2021

≪ワインについて≫
ルーチェと同じ畑のブドウから造られるセカンドワイン。チェリーやコーラ、メープルシロップ、ブラウンシュガー、ローストしたヘーゼルナッツなどの香ばしいアロマが現れます。アタックにはしなやかで繊細なタンニンがあり、直線的でジューシーな果実味が口中に力強く流れ込みます。しっかりとしたストラクチャーを持ち、濃密で長い余韻を残します。

≪生産者について≫
ロバート・モンダヴィとフレスコバルディ、2人の世界的醸造家により誕生したモンタルチーノの伝説的ワイナリー。ロバート・モンダヴィはルーチェ立ち上げの前にカリフォルニアでオーパス・ワンを生み出した天才醸造家、フレスコバルディ家はオルネライアをはじめ9軒のワイナリーを所有するトスカーナの名門です。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノDOCGに位置するにもかかわらず、サンジョヴェーゼとメルローの組み合わせによりDOC基準外のルーチェを生み出し、1993年に地域初のスーパータスカンとなりました。

テヌータ・ルーチェはモンタルチーノの町の南西に位置し、標高350-420の高地に約77haの畑を所有しています。畑にはガレストロと呼ばれる片岩と砂岩が混ざった白亜質の土壌が広がり、サンジョヴェーゼはこの水はけの良い土壌に、メルローは低地の粘土質の多い砂質土壌に植えられています。ルーチェのセカンドワインであるルチェンテにも同じ畑のブドウが用いられます。
メルローとサンジョヴェーゼは複数回に分けて収穫、収穫時には畑で厳しい選果が行われ、さらに細心の注意を払い手作業で選別されます。発酵は野生酵母のみで自然発酵。2種のブドウを別々に発酵した後ブレンドし、フレンチオーク100%で熟成させます。

ワイナリーではブルネッロ・ディ・モンタルチーノも手掛けており、2006年と2010年はジェームス・サックリングで100点満点を獲得しました。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノDOCGのアペラシオンに属する5haの区画の一部から生産されています。2015年初リリースの新たなスーパータスカン「ルックス・ヴィティス」はカベルネ・ソーヴィニヨンを主体に少量のサンジョヴェーゼをブレンド。グラッパ・ディ・ルーチェにはメルローとサンジョヴェーゼの果汁を原料としています。ルーチェはスーパータスカンでありながら、アペラシオンの特徴とイタリアの精神がしっかりと息づく並外れたワインの数々を生み出しています。