パヴィヨン ルージュ デュ シャトー マルゴー 2015

≪ワインについて≫
ロバート・パーカー92点、前年に比べカベルネの比率を高めて造られた2015年。クランベリーやラズベリーなど赤系果実を中心にブルーベリー、砕いた石のニュアンスが漂う開放的なアロマ。アタックにも新鮮な赤系ベリーを感じられるものの、カベルネの比率が高いためしっかりとした骨格がありやや男性的です。フレッシュさは余韻まで十分に続き、ミネラル感も存分に備え、全体的に非常にピュアな味わいです。

≪生産者について≫
“ボルドーで最も女性的なワイン”と称され、上品でエレガントなワインとして有名な5大シャトーのひとつ。パリ万博での格付けでは第1級を獲得するのみならず、同時に行われたテイスティングでは唯一満点の評価を受け、ボルドーの頂点へ登りつめました。

16世紀に既に名を馳せ始めたマルゴー。当時から他とは別格の品質を誇り、17世紀にロンドンで行われたオークションでもすべて高値で完売しています。アメリカの第3代トーマス・ジェファーソン大統領も「マルゴー以上に素晴らしいワインは存在しない」とコメントを残し、また、ヴェルサイユ宮殿でもマルゴーはラフィットと人気を二分する存在だったとされています。
70年代に不遇の時代が訪れ名声は急落するも、77年にメンツェロプロス家が破格の値段でシャトーを購入。以来シャトーは立て直しをはかり、今ではわずか80名弱のチームで100億円を稼ぎ出すシャトーに成長しました。

現在のシャトー・マルゴーはカベルネ・ソーヴィニヨンの比率を高め、新樽比率100％で熟成するスタイル。収穫における選果は非常に厳しく、ファースト・ラベルになりうるブドウは全体の約35％のみです。上質なブドウと最大限に尽くされた醸造技術により、究極のエレガンスが生み出されています。ワインの女王にたとえられるボルドーのなかで“ワインの王女”の地位を確立しています。